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クリニック開業コラム

内科開業に必要な資金はいくら?開業準備から経営のポイントまで解説

「内科を開業するには、どれくらいの資金が必要?」

「開業後は、どれくらいの収入を見込める?」

内科の開業を考える際、必要な資金や開業後の経営について気になる方も多いでしょう。

本記事では、内科の開業に必要な資金や開業医の損益差額を公的データをもとに解説。開業準備の流れや経営を安定させるためのポイントについても紹介します。

内科クリニックの開業資金

開業に必要な費用を把握する

内科クリニックの開業資金は、物件の種類や診療内容、導入する医療機器などによって異なります。テナントと戸建てでも必要な費用が変わるため、9開業形態や診療内容を明確にしたうえで、必要な費用を見積もることが重要です。

考慮しておくべき費用には、以下のようなものがあります。

項目主な内容
物件取得費保証金・礼金・仲介手数料など
内装工事費診察室・処置室・待合室などの整備
医療機器費診療内容に応じた検査・治療機器など
什器・IT設備費電子カルテ・受付システムなど
広告宣伝・採用費ホームページ・求人・内覧会など
開業前後の運転資金家賃・人件費・その他の運営費など

診療内容によって必要な設備も異なります。循環器や消化器などの診療を行う場合は、心電計や超音波診断装置、内視鏡などが必要になるでしょう。

内科ならではの開業資金のかけどころ

発熱患者への感染対策

内科では、発熱や呼吸器症状のある患者を診療する機会が多くあります。そのため、感染対策には開業時から費用をかけておきたいところです。

特に、発熱患者とその他の患者を分けて対応できる動線や専用の待機スペースを確保できるよう、物件選びや内装設計には費用を投じておきましょう。

必要に応じて、換気設備やパーティション、隔離に対応した診察スペースなども整備しておくと、患者とスタッフ双方の安心につながります。

生活習慣病の管理に必要な設備

内科では、高血圧症や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を継続的に診療することが多いため、日常的に使用する検査機器には優先的に費用をかけるとよいでしょう。

血圧測定や血液検査に必要な設備を整えるほか、循環器領域の診療にも力を入れる場合は、心電計や超音波診断装置などへの投資も検討します。

診療する疾患や検査内容を明確にしたうえで、使用頻度が高く、診療の質に直結する医療機器の優先順位をつけることが大切です。

電子カルテ・Web予約

電子カルテや予約・問診システムなどのIT設備も、費用をかけておきたい分野です。

初期費用の安さだけで選ぶのではなく、受付業務や診療を効率化できるか、電子カルテや会計システムと連携できるか、将来的に機能を拡張できるかを確認しましょう。

患者数が増えた後も使い続けられるシステムを選ぶことで、スタッフの負担軽減や待ち時間の短縮につながります。

駐車場

郊外や住宅地など、車で来院する患者が多い地域では、駐車場の確保も重要です。駐車台数を確保するだけでなく、車の出入りのしやすさや、駐車場から入口までの動線にも配慮しましょう。

高齢の患者や体調のすぐれない患者が利用することを考えると、入口に近い駐車スペースや、雨天時にも移動しやすい環境を整えることが、通いやすさにつながります。

賃料や整備費を抑えすぎて使いにくい駐車場にするよりも、地域の患者が継続して通院しやすい環境を整えることが重要です。

内科の開業医は勤務医より儲かる?

開業医と勤務医の収入を単純比較できない理由

厚生労働省の「第25回医療経済実態調査」によると、一般診療所・個人・入院診療収益なしの内科では、2024年度の1施設当たりの医業収益は約8,815万円、医業・介護費用は約6,407万円で、差し引き約2,471万円の損益差額がありました。

この数字を見ると、内科クリニックは年間約8,800万円の収益を上げ、そのうち約2,500万円が損益差額として残っているように見えます。

ただし、2,471万円をそのまま「開業医の年収」と考えることはできません。個人立の一般診療所では、開設者の報酬に相当する部分が給与費に含まれていないほか、損益差額には建物や設備の改善などに充てられる内部資金も含まれるためです。

一方、勤務医については給与として収入を得るため、開業医の診療所全体の収益・費用から算出した損益差額とは、そもそも数字の意味が異なります。そのため、「開業医は平均2,471万円、勤務医は○万円」と単純に年収を比較することはできません。

※参照元:厚生労働省┃第25回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告-令和7年実施-(149p)

内科開業を成功させるポイント

生活習慣病の継続管理を診療の柱の一つにする

高血圧症、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病は、継続的な治療管理が必要となるため、内科クリニックの診療の柱になりやすい分野です。診療報酬でも、これらの疾患に対する総合的な治療管理が評価されています。

定期的な受診につながる診療体制を整え、継続して通院する患者を安定的に診療できることが、開業後の経営を安定させるポイントです。

発熱患者と定期受診患者の動線を工夫する

内科には、発熱や呼吸器症状のある患者と、生活習慣病などで定期的に受診する患者が来院します。開業時に両者を分けて診療できる動線を整えておくことで、感染対策だけでなく、定期受診の患者も安心して通院してもらえる病院をつくれるでしょう。

双方を受け入れられる体制を整えることは、診療機会を確保するだけでなく、安定した収入につなげるためにも重要です。

専門性を明確にして他院との差別化を図る

糖尿病や循環器疾患、消化器疾患など、特定の分野を専門的に診療する場合は、その内容をホームページなどで分かりやすく伝えることも重要です。

専門医資格やこれまでの勤務経験など、自身の経験をどのように診療へ生かすのかを明確にすることで、専門性を求める患者に選ばれやすくなる、集患につながります。

健診・予防接種に対応する

健康診断や検診、予防接種などの対応は、通常の診療に加えて収入を得る機会の一つ。地域のニーズを踏まえて対応する内容を決め、診療の柱の一つとして取り入れることも、クリニックの経営を安定させる方法です。

ただし、健診・検診や予防接種の種類によって、必要な手続きや実施条件は異なります。開業する地域でどのような需要が見込めるかを把握したうえで、対応する内容や体制を決めておきましょう。

Web予約・オンライン問診を導入する

Web予約やオンライン問診を導入すると、患者が来院前に予約や問診を済ませられるため、受付業務の効率化にもつながります。

導入する際は、患者側の使いやすさだけでなく、受付スタッフの業務フローも考慮することが重要です。電子カルテなど既存システムとの連携可否や導入後の運用方法も確認し、受付業務の負担を抑えながら診療を円滑に進められるシステムを選びましょう。

内科開業で失敗しやすいパターン

立地選定のミス

内科クリニックを開業する際は、駅からの距離や周辺道路からのアクセス、駐車場の利用しやすさなど、患者が通院しやすい環境かどうかが重要です。また、診療に必要なスペースを確保できない、将来的な運営に適さない物件を選んでしまうと、開業後の診療や運営に支障が生じる可能性があります。

メディカルシステムネットワークでは、診療圏調査に基づいた物件選定をサポートしています。

【無料】メディカルシステムネットワークの診療圏調査

患者層を想定しない診療圏設計

内科は幅広い疾患を診療する一方、地域によって人口構成や医療機関の状況は異なります。

開業予定地の人口動態や昼間人口、一日あたりの患者見込み、競合医療機関などを把握せずに診療圏を設計すると、自院が想定する患者層や診療内容と地域のニーズが合わず、患者を集めにくくなる可能性があります。

差別化不足による集患難

近隣に内科クリニックがある場合、自院の診療内容や特徴が患者に伝わりにくいと、他院との違いを認識してもらえず、集患につながらないリスクがあります。

特に、診療内容や専門分野、診療時間などの特徴が明確でない・発信が弱いといった場合、患者が自院を選ぶ理由が作れません。

人件費と患者数のバランスが崩れる

クリニックのスタッフ配置は、診療内容や患者数、提供するサービスなどによって必要な人数が異なります。

患者数に対して人員が過剰になると、人件費が経営を圧迫するでしょう。一方で、人員が不足すると、受付や診療などの業務が滞り、患者の受け入れに影響します。

資金計画の甘さによる開業後の資金ショート

開業資金を算出するときは、初期投資だけでなく、開業後に必要となる運転資金も含めて計画することが重要です。

初期投資や運転資金を十分に見込まずに開業すると、開業後の収入が安定する前に資金が不足し、診療所の運営に支障が生じる可能性があります。

開業前に知っておきたい実務ポイント

医師会への加入と地域医療連携

開業後に地域の医療機関と連携する場合は、周辺の病院や専門医療機関などを把握しておくことがポイントです。また、予防接種や健診など自治体の事業への参加を検討する場合は、自治体ごとに必要な手続きや実施条件を前もって確認しておきましょう。

医師会への加入についても地域によって異なるため、開業予定地域の医師会などに問い合わせる必要があります。

概算経費制度の活用

税務面では、個人で医業または歯科医業を営む場合、年間の社会保険診療報酬が5,000万円以下であるなど一定の条件を満たすと、社会保険診療報酬に対応する必要経費について、実際の経費額ではなく一定の割合で計算する特例があります。

国税庁によると、概算経費率は社会保険診療報酬の金額に応じて、以下のように定められています。

  • 2,500万円以下の部分:72%
  • 2,500万円超3,000万円以下の部分:70%
  • 3,000万円超4,000万円以下の部分:62%
  • 4,000万円超5,000万円以下の部分:57%

制度の適用には条件があるため、自院が対象となるかどうかは税理士などの専門家に確認しましょう。

※参照元:国税庁|社会保険診療報酬の所得計算の特例(措法26条)

事業を承継して開業

新規開業だけでなく、既存のクリニックを承継する方法もあります。

事業承継では、既存の患者、設備、人員体制などを引き継ぐ場合があります。一方で、診療方針や設備、人員体制などを事前に確認し、自分が目指す医療を実現できるかの見極めが重要です。

また、財務や契約、設備、人員など確認すべき事項も多いため、必要に応じて専門家へ相談しながら進めましょう。

開業までのスケジュールの目安

クリニックの開業準備には、一般的に1~2年程度を要します。物件選定や資金調達、内装工事、スタッフ採用、行政手続きなどを並行して進める必要があるため、早めに計画を立てておきましょう。

開業までの流れについては以下の記事で詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。

★関連記事:クリニック開業の流れを解説!押さえておきたい5フェーズ

内科の開業なら『メディカルシステムネットワーク』にお任せください

メディカルシステムネットワークは、医院・クリニックの開業支援を行っています。

開業前には、物件選定や事業計画、資金調達、設計・施工、スタッフ採用、広報・広告、開業申請手続きなどをサポート。開業後も増患についてのアイデアやセミナー開催など、継続して支援しているのが特徴です。

コンサルタント料金は「無料」

クリニックの開業支援にかかるコンサルタント料金は無料です。診療圏調査のみの場合も相談を承っています。

開業準備をワンストップでサポート

医療機器、内装工事、広告、税務会計、不動産斡旋、事業計画作成などについて、希望する開業スタイルに合った企業を選定しています。開業申請手続きでは、税理士、行政書士、社労士などの専門家と連携し、申請書類の作成・提出をサポートします。

開業後も続くアフターフォロー

開業後も増患についてのアイデアやセミナー開催など、継続した経営支援を実施。

健康セミナーや講演会の企画・開催など、開業後のイベント開催やアイデアの提供も行っています。また、将来的な事業承継に向けた準備についてもご相談が可能です。

診療圏調査を無料で実施

独自のナレッジを組み込んだデータベースをもとに、診療圏調査を無料で実施しています。開業予定地の人口動態や昼間人口、一日あたりの患者見込み、競合医療機関などを調査し、物件選定をお手伝いします。

メディカルシステムネットワークで内科を開業した先生の声

メディカルシステムネットワークがサポートした「立場ないとう内科」は、2023年9月に開院した内科クリニックです。

院長の内藤氏は、開業を考え始めたものの、資金面などへの不安からなかなか決断できずにいました。メディカルシステムネットワークとの面談を重ねる中で、資金面以外の不安も一つひとつ解消され、開業を決意したとお話しされています。

開業地の選定では、診療圏調査と現地調査によって複数の候補物件のメリット・デメリットを比較し、慎重に開業場所を決定できたことを助かった点として挙げています。

また、開業後も困りごとや分からないことについて相談でき、担当者からアドバイスを受けたり、必要に応じて代わりに動いてもらったりするなど、継続的なアフターフォローにもご満足いただけている事例です。

※事例の詳細は以下のページでご覧いただけます。

★関連記事:開業医の声|立場ないとう内科

まとめ

本記事では、内科クリニックの開業資金や一般診療所の損益差額、開業準備から経営までのポイントを解説しました。内科開業では、診療内容や想定する患者層を明確にし、物件、設備、スタッフ体制、資金計画を組み立てることが重要です。開業後の運営まで見据えて、地域の状況に合った計画を立てましょう。

メディカルシステムネットワークでは、診療圏調査や物件選定、事業計画、資金調達、開業手続きから、開業後の経営までサポートしています。

お問い合わせはこちらから

よくある質問

Q. 内科はどれくらいの資金で開業できますか?

内科の開業資金は、物件や診療内容、導入する医療機器などによって異なるため、一概にいくらとはいえません。

テナントを借りるのか、土地・建物を取得するのかによっても必要な資金は変わります。物件費や医療機器費、内装工事費だけでなく、開業後の運転資金も含めて事業計画を作成することが重要です。

Q. 内科の開業で失敗しないために特に注意すべき点は何ですか?

開業予定地の患者見込みや競合医療機関、人口動態などを把握し、自院の診療内容と地域のニーズが合っているかを確認することです。

また、設備やスタッフ体制に必要な費用だけでなく、開業後の運転資金も含めて資金計画を立てる必要があります。

Q. クリニックの開業準備はどれくらい前から始めればよいですか?

内科クリニックの開業準備には、一般的に1~2年ほどかかります。

物件選定や事業計画、資金調達、設計・施工、スタッフ採用、行政手続きなど、多くの準備が必要です。開業時期から逆算して、早めに準備を始めましょう。

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